記憶に残るマエストロ達の言葉

☝Maestro Carlo Camerini (スカラ座元音楽監督)2006年   *MaestroはM°と略します。


・人生も音楽もsviluppare(イタリア語で”発展する、成長する”の意味)しないといけないね

M°G.Lormi(バリトン歌手)  

➡本当に素敵なマエストロ。音楽家である前に、人間としてどう成長して行くか、ご自身の姿が答えを示している。



・アジア人の私たちがヨーロッパで活動していくのに何が必要か?ヨーロッパの音楽家を凌駕するQualität(ドイツ語で”クオリティ、質”の意味)が必要だ

M°Y.Yuasa(指揮者)

➡長くウィーン音大で指揮を指導して、沢山の優秀な指揮者を育ててきた方の、簡単だけれど厳しい言葉。



・マリアカラスが僕の家に来てセヴィリアの理髪師のコレペティ(声楽のコーチ)稽古をした。数時間かけて数小節しか進まなかった。カラスは「これで良いか?」と納得するまで何度も質問してきた。彼ら天才達がそうなんだから僕たち凡人は常に勉強しないといけない 

M°C.Camerini(スカラ座元音楽監督)                      

➡当時73歳だったマエストロ。「僕たち凡人は」とご自身と仲田を同じくくりにした事に心の中で「いやいや、先生は十分に天才の部類です」とツッコんだ。イタリア人(だけではないが特に)マエストロ達の、偉大な音楽家・アーティストに対してのリスペクトは、傍にいて宗教的な感覚すら受ける。



・歌い手や奏者を燃えさせるような指揮をしろよ!  

➡御年80歳になるマエストロが今も変わらず歌い手や奏者を燃えさせているのを傍で見る驚きと喜び。

・こうとしか歌えない、こうとしか弾けない指揮をすること 

M°Y.Hoshide(指揮者)

➡指揮者の極意のような事で、いつそんな事が可能になるか全く分からない。諦めずに求めるしかない。



・Salvatore Cammarano 彼は素晴らしい台本作家だ

M°L.Gorla(指揮者)

➡何も分からず行ったイタリアでの最初のレッスン。『イル・トロヴァトーレ』(ヴェルディ作曲)のスパルティート(ボーカルスコア)を勉強したいと楽譜を開いた際の何気ない一言。当時、台本作家の事なんて二の次、音楽の事しか考えていなかった自分には衝撃だった。



・歌を上手く歌おうなんて、考えるなよ。台本作家が書いた言葉、そしてそのドラマをどうやったら全て伝えられるかを考えて

M°S.Matsumoto(演出家)  

➡シンプルだけど、忘れがちなこと。学生相手に言われていたが、自分も改めて考えさせられた。学生には内緒だが、先生達も実は授業中、他のマエストロの言葉で勉強させて貰っている。



・同じ言葉や音楽が出てきたら変えないと。君たちは音楽家だろう

M°G.Sabbatini(指揮者)

➡プロの責任。最後は感性のある人が残るのか。



・nonno(おじいさん)がいつも言っていた。自分より優れた人の所に行きなさい。そしてその人に何でもいいからお礼をしなさいと 

・遠いから?関係ない。バッハは小さい時から毎日曜日、数十キロの道のりをかけてまだ楽譜も印刷ができない頃に採譜のためにそこに通った。だからバッハがいる。自分に投資しないとダメ。

M°S.Mastrangelo(指揮者)                    

➡イタリア人マエストロ達のお話を聞いていると、何百年前から繋がって今自分がここにいる事を意識する。     

Petits Copains Violin&Piano

プチ☆コパンコンサート2023年【結成20周年記念コンサート】 は12月29日㈮14時開演です。 ”チケット・CD購入”をクリックしてお申し込みください。