本当の贅沢は、観る方にも演じる方にも、金も時間もかかる
↑の案内はドイツ・ニュルンベルクの歌劇場から来た今シーズンの公演案内です。
ドイツのレーゲンスブルクにいた頃、何度もニュルンベルクにオペラを見に行き、ネットで
チケットを取ったので、今でも案内が届きます。
何のオペラの説明だか分かりますか?
少しアルファベットを眺めれば書いてありますが・・
プッチーニが作曲した”Madama Butterfly 蝶々夫人”です。
”愛”には★印でちゃんと”Liebe(ドイツ語で愛)”と説明がされています。
ちなみに、仲田の師匠、星出豊先生はこの、ニュルンベルクの歌劇場でヨーロッパの
キャリアを開始したので、訪れる度にとても感慨深いものがありました。
↑ニュルンベルク州立歌劇場
オペラは本当に贅沢な娯楽です。
1600年と言う、同じ年に起源のある歌舞伎と
並べて語られる事がありますが、視覚・聴覚でフルに味わえる娯楽・芸術は
チケットも値が張ります。
ミラノ・スカラ座のシーズン初日(以前は謝肉祭シーズンの初日12月26日、
現在は12月7日)ともなると入場料は二十万円を超え、
御婦人たちは、その年に発表された何十万円もするファッションに
身を包んで観劇します。
そしてオペラに出演する歌手はただひたすら毎日、自分の芸を磨く事だけに
集中して生きています。
お客様も自分の好きな声楽家を見つけて、
その、芸の極致を見に訪れます。
贅沢の”贅”は「むだ。役に立たない。よけいなもの」と言う意味があります。
食事にしても栄養があれば、また食べられればナンデモ良い、
と考える文化に美味しいものはないでしょう。
生きるためだけなら、美味なものなど必要ないかもしれません。
しかし、オペラをはじめとして、”無駄なもの”とも言える芸の面白さを
味わうことは、人の人生を豊かにするものであり、美味しい人生と言えるのでは
ないでしょうか。
今日は明後日本番の上記の公演の初顔合わせ&合わせでした。
オペラを良く知るお客様、あまり馴染みないお客様にも、どちらにも
満足いただける公演になりそうです。
お時間がございましたら、是非会場に足をお運びくさい。
お待ちしております!
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