Triesteトリエステはtristeに似て
イタリアへ行くと必ず寄る街があります。イタリア北東部にある都市で
スロヴェニアとの国境に位置するTriesteトリエステです。
第一次世界大戦まではオーストリア=ハンガリー帝国の統治下にあり
アドリア海に面する港町で貿易港として長期間繁栄したそうです。
元々はバリトンのMさんがこの街に留学されていて、その魅力を語っているのを
ずっと聞いて憧れ、2003年に留学した際には一番行きたい街になっていました。
名バリトンの故ピエトロ・カップッチッリや、マリア・カラスとの名盤などで
知られる巨匠の指揮者、故ヴィクトル・デ・サバタの出身地でもあります。
長く諸外国に支配されていたことや国境に位置するため
いわゆるイタリアの街並みとは少々違います。説明が出来ない
不思議な雰囲気を醸し出した街です。
現在まで5,6回は訪れていますが、帰国してトリエステを思い出すといつも
tristeトリステ(伊語で悲しい・憂鬱のような意味)な気持ちになります。
誰でもそれぞれに思い出すと胸が締め付けられる場所が
あると思いますが、仲田にとってはこの街がそうです。
今週からイタリアに行き22日にオペラ公演がありますが、
まずは初心に帰りトリエステに向かいます。
久々のイタリアはどうでしょう?
イタリア人との意思疎通はうまくいくでしょうか?
むこうのスタッフとうまく連携がとれるでしょうか?
イタリアにいると分かりますが、何も確かなことはありません。
全ては生きている、正にLIVEな時間が流れます。そして色々な物事を
深く考えられる環境があり、時間も生まれます。
イタリアは何にしても手を広げて受け止めてくれる、そんな思いを抱かせます。
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